結論

  • 配信者は自分のやりたいことをやるべき
  • リスナーの意見や配信上のコメントによって動かされるべきではない
  • 相談はリスナーではなく同業者にすべき

本文

最近(R18コンテンツを対象としているプラットフォーム上で活動する)配信者のかたから話を聞いたりして思ったことをつらつらと。
ここから下は配信者のリスナーである人間が個人的な感想をまとめた文章なので、上記の結論に書いた通り配信者のかたは読む必要ありません。
あと、ビジネスとして継続的に配信業を行っていくという思想をもとにした文章になっているので、配信者で読もうと思ったかたでも考えかたが異なる場合は読む必要がありません。


ただでさえ YouTube で雑談配信やゲーム配信しか行っていない配信者でも、リスナーが想いの強さから、ときに意図せず配信者を困らせてしまうという事例はいくらでもある。 そのうえで活動内容に性的なものが含まれていたり、ファンクラブで個別通話を提供していたりすると、リスナーが暴走してしまう可能性も高くなる。

人間は自分でも気づいていないうちに要求が高くなる生き物である。 リスナーは、最初は配信だけで満足していても次第にそれでは満足できなくなってきて、ファンクラブに入ったり、個別通話ができるプランに上げたり、それでも満足できなくなると「こういうことやってほしい」のような要求をしていくようになる。 たとえば個別は無理でもボイスチャットで話をしたいと思うようになったり、ボイスチャットするようになると長時間いてほしいと思うようになったり、何か他のことをやるときでもボイスチャットに入ったままにしてほしい(ボイスチャットに入ったまま寝て寝息を聞かせてほしい)みたいな要求をしだしたりする(注1)。

本来、ファンクラブで提供していない内容を提供しだすと、個別のリスナーにだけ対応するのか全員に対応するのか、何をどこまで対応するか、など直接の対応だけでなく考えることも増えていく。 また、個別に対応したことを他のリスナーに知られると、そのリスナーも「自分にも同様の対応をしてほしい」のような要求につながり、対応コストが大きくなっていく。

だからこそ、配信者は上手くリスナーをコントロールしていく必要がある。 リスナーコントロールのためには、本来のファンクラブのプランで提供している以上の過剰なサービスを提供しない、リスナーからの要求を聞きすぎない、など行動を自制していく必要がある。

ファンクラブのファンのことを大切に思って恩返ししていきたい、という姿勢は素敵なものなので否定するつもりはない。 一方で、例えば配信プラットフォーム上で一番投げ銭をしてくれるファンだからこそ要求に応えたい、ファンクラブまで入ってくれたファンを失うのが怖いので要求に応えたい、のような理由で本来想定していた以上のことを行うのは過剰サービスになってしまう。

(配信者がファンクラブのプランとして提供を約束している内容は、無理せず活動が続けられるよう調整されている内容であるという前提で)
リスナーはファンクラブのプランで提供される内容を理解し、その内容と金額をみて釣り合いがとれている(かつ配信者を応援したい)と思ってファンクラブに加入し、場合によってはファンサーバーに入っている。しかし、上記に記載したように時間が経つに連れ少しずつ要求が高くなってしまって、過剰な要求をしてしまうことがある。
そのときに配信者の考えとして必要なのは、「ファンクラブまで入ってくれたファンを失うのがこわいので、できる限り要求に応えたい」ではなく「個別の要求には答えられない。本来のプランで提供を予定している内容以上のものは提供できない。それでファンが去っていくのは仕方ない」という考えである。 追加要求に対応すると考えたときに「その内容は今後も継続して提供できる内容か、ファンサーバーの人数が100人, 1000人になっても該当プラン加入者全員に平等に提供できる内容か」を考え、将来的に継続して提供できないのであれば対応すべきではないし、将来的に継続して対応可能なのであれば要求に対する対応ではなくプランで提供する内容として正式に組み込むべきである。

ファンサーバーまで入ってくれた熱意のあるリスナーが去ってしまうかもしれない、というのは(自分には想像することしかできないが、それ以上に)怖いものであると思う。 一方で、リスナーの熱量はときとして別の対象に移ろいやすいものであり、たとえば現在「結婚したい!」のようにアピールしているリスナーであっても、一年後には別の配信者に「結婚したい!」と言っていたりするものである。 そのため、個別のリスナーの別離を恐れて無理するよりも、新規のリスナーを獲得するにはどうしたらよいか、というところに注力したほうがよい。

ここで少し、リスナーの立場から話をすると、安い金額で多くのサービスがあるとリスナーとしてはとても嬉しい。しかし多くのサービスを提供するために配信者が無理をしたせいで活動期間が短くなってしまう(対応に疲れてしまう、過剰サービスを要求するリスナーがきて病んでしまう、など)ことのほうがよっぽど大きな損失である。 だからこそ、無理して(一時的に)サービスをしてもらうよりも、サービスを行わず負担の大きくない状態で活動を続けてもらいたい、というのが自分の想いである。

また、ここ数カ月で何人かの配信者と話をしたり考えを聞いたりして感じたことは どの配信者も似たような内容で悩んでいる ということである。 例えば配信内容であったり、ファンクラブのプランで提供する内容であったり、ファンサーバーの運用をどうしたらよいか、というような内容は、どの配信者も悩んでいる。 そのため困っていることを相談するのであれば、リスナーではなく同業者である配信者にするほうが良い解決策が出てくる可能性が高い。 リスナーに相談して上記のように過大な要求がでてきてその対応に追われてしまう可能性があることを考えると、相談はリスナーではなく配信者にすべきである。

結局、自分がこの文章で伝えたいことはシンプルで、配信者は無理をせず、自分のやりたいことをやって、長く活動を続けてほしい。困ったときはリスナーの意見を聞くのではなく同業者に相談をしてほしい。それだけである。それがリスナーとしての一番の願いである。


(注1) 出ている具体的な事例は特定のファンサーバーでの事例ではなく、複数のファンサーバーで遭遇した事例です